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2016年8月31日 (水)

「遠山郷から池口岳へ」写真案内 【旧版21頁、新版36~37頁】

2017年以降の新版では36~37頁に解説があります。

第2版 2016年8月27日

本ルートを降りで再調査しました。池口岳は200名山ブームで登山者が増え踏み跡がより明瞭になり、また地元山岳会の皆様が整備されているので、以前に比べ歩きやすくなっています。追加事項としては:

1.以前はタクシーは民有林道入口迄しか入りませんでしたが、現在は登山口まで入ります。

2.登山口から番号標識が整備中です。主な地点の番号は:

山の神: 7

面切:   8

牛首(尾根切替え点):  11

黒薙:  15

ザラ薙平(テント場):  23

下の大岩の更に下:  28

迄です。

3.入口案内図にはザラ薙平とジャンクションから加加森山への縦走路の途中に水場ありと記載されていますが、筆者は未確認です。なお両箇所とも以前は下降点に標識がありましたが、今回は見当たりませんでした。いずれにせよ現時点では水は担ぎ上げた方がベターです。

第1版 2012年5月4日

山と高原地図「塩見・赤石・聖岳」の解説冊子の2011年版以前には無く、2012年版以降に掲載されている「遠山郷から池口岳へ」に対して、写真で補足します。

写真は2008年10月31日~11月1日撮影のものです。

池口岳は双耳峰の200名山です。

「双耳峰」、強く引かれる響きを持っています。その最右翼は北アルプスの鹿島槍ヶ岳、続いて信州側から見た水晶岳でしょう。南アルプスは尖塔の山頂部を持った山が少ないので双耳峰は少ないですが、多分池口岳が最右翼、次が信濃俣だと思います。笊ヶ岳も形としては双耳峰ですが、縦走路が両ピークを通っていないので、そう呼ぶのに若干躊躇します。池口岳は雑誌等で紹介された事もあり、最近は登山者を大分見かける様になりました。

登山ルートに関しては、登山口の遠山さんのご尽力で非常に良く整備されました。但し道標は少なく、また行程も長いのでエキスパート向きです。地図とコンパス、更に日帰り予定でもビバークの用意と、多めの水が必要です。

ルートは現時点での市販地形図(光岳、池口岳・・・)では表記されていませんが、国土地理院地図閲覧サイト「ウオッちず」で、正しく示されています(2011年6月24日現在)。

水場は途中のザラ薙平、また池口岳にあるとの事です。但し、ザラ薙平の水場は遠いとの事ですので、筆者は未確認です。また池口岳の水場は南峰から更に鶏冠山へ行った所にあるとの事です。従ってどちらもかなりのアルバイトを求められるので、池口岳ピストンの場合、水は麓から携行するのが良いでしょう。

以下ポイントを述べます:

1.登山口は信州遠山郷です。JR平岡駅からバス又はタクシー。マイカーですと中央道から矢筈トンネルを越えて国道152号線を南下します。南の秋葉街道からのアクセスは秋葉街道通過を一つの目的としている場合以外は、距離が長く、また道が狭くカーブも多いのでお勧めしません。

2.但し152号線は青崩峠で分断されており、その迂回路である兵越峠は、信州と遠州が毎年綱引きで国境を争う「国盗り綱引き合戦」で有名で、訪問の価値はあります。遠山郷は日本三大秘境の一つで、古い街並みの雰囲気があります。

3.登山口へは国道152号線「大島」バス停から林道を登って行きます。民家を縫って登り、最後の民家がこの池口岳へのルートを切り開いて下さった、その名も「遠山さん」のお宅です。タクシーは此処までです(写真1)。マイカーの場合は、遠山さんにお断りして更に登山口まで入れます。

Photo_21

写真1:池口岳への民有林道入口。右が登山道を整備された遠山さん宅。

4.登山口(写真2)は遠山さんのお宅から、歩行約40分です。手作りの登山ガイド図があります(写真3)林道登山口の先100m程の所に、避難小屋があります。

Photo_22

写真2:池口岳登山口。この先に避難小屋がある。

Photo_23

写真3:手作りの池口岳登山ガイド図。

5.登山口は明瞭です。若木の視界の無い林を登って、急な部分を過ぎ肩に出た先が1234.9mの三角点です。

6.ゆったりした登りの林を行くと、標高1340mにある大きな岩の山ノ神に着きます。ここから少し急な登りですが、直ぐに平らになり南側が立派な赤松林に沿って歩きます。

7.面切平は静かな段(平らな場所)になっています(写真4)。展望はありません。

Photo_24

写真4:面切平。

8.1561mの平らなピークは注意が必要です。登行の場合はそのまま東方向に平らな二重稜線の山頂部の南端を進めば問題ありません。

下山の場合二重稜線を行った後、西に延びる尾根を登って山頂部に至ります。山頂部から先は右に広い尾根がありますがそちらに行かずに、左のやや狭い尾根を行くのが正解です。つまり山頂部にある別の南尾根に行かない様に注意しつつ、稜線の南端を西に歩いていくと言う訳です。

9.落葉松と笹原の尾根を登って行きます(写真5)。部分的にトレースが不明瞭ですので、注意してください。

Photo_25

写真5:下笹のある落葉松林。

10.黒薙の頭はガレの縁から双耳峰の池口岳を仰ぎ見ます(写真6)。ここも下りの時にガレの縁を通過後、そのまま縁を下り続けず、途中で西南西の幅広い尾根を下るのがポイントです。

Photo_26

写真6:黒薙の頭から双耳峰の池口岳を見上げる。

11.トラバース気味に稜線を維持します。下りの後久しぶりの急登で1902mのピークに着きます。ここも下山の時北に延びる主稜線を行かずに、西に斜面を急降下するのが重要です。

12.コルに下ります。途中北側の展望が得られ、またイワカガミの群生があります。急登で1971m地点に到着します。ここも下りの時に山頂部から南西ではなく西北西に行くのがポイントです。この尾根は下りの場合基本的には西へ、しかも南の尾根筋を意識して歩きますが、ここのみ下りで西北西に行きます。

13.東へ少し下るとザラ薙平です(写真7)。広い鞍部でテントは数張幕営可能です。但し低い笹が繁茂しており、笹に浮かされた状態でテントを張る事になります。水場は前述の様に未確認です。

Photo_27

写真7:ザラ薙平。

14.稜線を暫く行くと本格的な登りになります。早朝の眠っている体には相当厳しい登りです。標高2170mと2230m辺りに大岩があります。穏やかな尾根を登って来た登山者にとってはビックリしますがしっかりした岩で、しかもロープがありますので、慌てずに落ち着いて通過すれば危険は少ないです。

15.直ぐに南アルプス深南部の主稜線である、ジャンクションに着きます。ここから短い急登の後、小さな窓に注意して通過し、池口岳の肩に到着します。肩からは加加森山、上河内岳、光岳が大きく見えます。

16.池口岳山頂(写真8)は静かなたたずまいで、展望はありません。少し南西へ下ると西側の展望が得られます。山頂は小型テントであれば幕営可能です。

Photo_28

写真8:池口岳山頂。

コースタイム(バリエーションルート、20Kg負荷、休憩時間含む):

民有林道入口   40分→  ←35分     登山口

登山口    1時間5分→  ←35分     面切平

面切平    1時間30分→  ←1時間    黒薙

黒薙     1時間30分→  ←1時間15分  ザラ薙平

ザラ薙平  2時間20分→  ←1時間30分  池口岳 

以上です

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