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カテゴリー「12塩見・赤石・聖岳ルート案内」の2件の記事

2017年8月16日 (水)

聖岳東尾根ルート案内 2017年8月13日現在

2017年8月13日 第2版

聖岳東尾根を久し振りに調査しました。今回は登りです。

結論的に、本ルートは体力を必要とし、ルートファィンディングが困難な南アルプス南部最難ルートです。ルートファィンディング能力に長けたエキスパート以外立ち入り禁止です。

以下登り時のポイントを述べます。

1.登山口は電柱番号225番、28番鉄塔の巡視道の登り口を示す黄色い矢印がある所です。

2.10メートルも登ると小さな窪地で道が消えますが、右上を探せば簡単に道が見つかります。鉄塔28番迄は非常に明瞭です。

3.水平な巡視道から28番鉄塔に登ります。鉄塔周辺には直登を示すピンクリボンと鉄塔上部斜面におびただしい数のピンクリボンがありますが、直登します。(上部斜面のピンクリボンが何を示しているのか、調査しましたが不明です。)

なお鉄塔(送電線)の位置はウオッちずは正しいですが、紙版の位置は間違っています標高1310mが正しいです。

4.ここから上部は大小の石がザレ場状態になり落ち葉が覆う全く特徴の無い斜面で、踏み跡は完全に消えており、またリボン、ペンキ等も非常にわずかしか残っていない、最も難しい区間です。基本的にはジグザグを切りながら直登です。少し登って非常にユッタリとした窪地を右に見ながら200m登り、最終的に標高1500mで左のおおらかな尾根に乗ります。(上記3番に関連し見つかりませんでしたが、鉄塔上部のピンクリボンから直登するルートがあるのかも知れません。前回下った時には鉄塔に直接出た様な記憶もあります)

5.ここで踏み跡見つかりますので、忠実にそれを追います。倒木等で迂回しても直ちに踏み跡を探し復帰します。

6.標高2260mで出会所跡からのルートと合流します。

7.白蓬ノ頭手前では、赤色チャートと苔、シラビソの非常に美しい森を通過します。

8.更に白蓬ノ頭直前では大きなお花畑があります。

9.白蓬ノ頭は緩い稜線部分を歩き、標高2620mに少し下ってから、右方向へ更に降ります。2590mの最低部では2本の巨木のダケカンバの倒木が完全にルートを塞いでいますので、乗り越えてルートに復帰します。ここは初めて通過する場合復帰するのが非常に難しいです。

10.尾根筋を捉えれば、あとは忠実に稜線を登って行きます。但しここから奥聖岳間の3/4は非常に背丈の高いハイマツと格闘しながらの登りになります。

11.奥聖手前の鞍部で、草付をトラバースし、ガレ場は上端のハイマツの境に沿って斜めに登り、最終的にルンゼ状の草付を踏み跡をたどりながら、南東尾根迄登り、以降は尾根筋を奥聖迄登り詰めます。

12.東俣林道から奥聖岳迄標高差約1850m、迷わず但しルートファィンディングを慎重にして、13時間半掛かります。前版の「健脚以外は」と言う記述に対し、「健脚でも1日では無理」と訂正します。

13.幕営は白蓬ノ頭です。それより上は国立公園内になり、かつ幕営可能場所は殆どありません。

14.前2009年版に比較して、ハイマツが更にに繁茂しています。登りは非常に体力を消耗します。

15.聖平小屋のご主人の話では、出会所跡からの登山者が最近は多いとの事です。但し筆者は未調査です。

コースタイム(ビバーク装備携行)

登山口→出会所跡分岐 6時間

出会所跡分岐→白蓬ノ頭   2時間45分

白蓬ノ頭→奥聖岳    4時間45分

以上

2009年9月20日 第1版

聖岳の東尾根の調査をしました。

聖岳東尾根は、奥聖岳から東方へ延び椹島付近の東俣へ直線的に下る、気になるルートです。このルートは冬季ルートとして長い歴史を持っていますが、最近無雪の山行報告もネットで散見する様になり、調査をしました。本ルートは標識は全くありません。完全なエキスパートルートで、地図とコンパス更にはビバークの準備が必要です。水場もありませんので、十分に携行してください。ルートの詳細はネットで調べてください。なお雑誌でも紹介されました。

展望に関しては、奥聖岳から白蓬ノ頭の段入口迄は展望の稜線下りです。白蓬ノ頭は大きな赤石岳を満喫できますが、それ以降は展望はありません。

以下ポイントのみ述べます。

1.椹島から奥聖岳まで距離が長くしかも標高差1760mあり、更に奥聖岳から聖平小屋まで通常のコースタイムで2時間15分掛かります。余程の健脚でなければ、本ルートを一日で登るのは苦しいです。以下下りで説明します。

2.奥聖岳からは尾根を東に下らずに、南斜面の踏み跡を下ります(写真1)。小さなコルからは北東へ急なルンゼを下ります。更にルンゼから東方向へザレ場をトラバースをして尾根に復帰します。急勾配で、ルンゼでは落石もあり、ここ迄が核心部です(写真2)。

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写真1:奥聖岳の東尾根下降口。主稜線ではなく、明瞭な踏み跡に従いやや南側に降りる。

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写真2:奥聖・東聖間のコルより奥聖を見上る。奥聖から南側へ降り、中間の踊場を越え更に下る。写真二つ目の小さな窓からルンゼを東側に下り写真のガレ場の頂点に出る。頂点から注意して下り、ハイマツ帯の下端からトラバースして草地に出る。

3.以降明瞭な稜線で問題はありません。白蓬ノ頭を東端とする段(平らな場所)に入った所で、それまでの尾根筋を離れ右方向の窪地へ下ります(そのまま行って、ゴーロの窪地に出た場合は行き過ぎです)。ここがルートファィンディングのポイントです(写真3)。

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写真3:白蓬ノ頭を東尾根上部から見下ろす。尾根筋を行って、段に入った所から筋に見える北側のルートを行くが、途中で右の森に入って行く。最後はやや登りで白蓬ノ頭へ着く。写真の遠景は笊ヶ岳と布引山の間に富士山が見える。

4.白蓬ノ頭はルートから外れていますが、展望地ですので立ち寄りましょう。大きな赤石岳を望めます(写真4)。少し戻って南東に下ります。この方向感覚も重要です。

Photo

写真4:白蓬ノ頭から、赤石岳と遠くに悪沢岳。

5.以降も踏み跡はあります。古いガイドマップでは2250mから南へ下り出会所付近へ降りる冬季ルートが示されていますが、現在のルートはそのまま主尾根を下り続けます。

6.迷いやすいポイントとしては、2000m地点で尾根筋を離れて北へ巻く所、1650m地点で尾根筋を離れて西へトラバースする所です。

7.上記6の2箇所を外さなければ、あとは踏み跡を辿っていけば東俣林道に降りられるでしょう。登りの場合は、東俣林道の「No.28鉄塔巡視路」の小さな標識が登山口の目印です。

コースタイム(20Kg負荷、休憩時間含む):

奥聖岳→白蓬ノ頭 : 2時間15分  白蓬ノ頭の段で迷う(15分)

白蓬ノ頭→東俣林道: 4時間

28番送電鉄塔標識→椹島: 30分

以上です

2011年6月24日 (金)

塩見新道ルート案内 2007年9月16日現在

塩見新道は塩見岳へ直接登る最短ルートです。

塩見新道は車の通行禁止で、ゲートが閉められています。林道入口から20キロ以上の歩きが必要です(2011年秋現在)。

塩見新道は塩見小屋のボッカ道として使われています。塩見岳へ直接登る最短ルートではありますが、鳥倉林道が整備された現在、利用者は少なくなっています。その分、静かな塩見岳を味わうには最適なルートな訳です。ルートは現在販売されている地形図最新の2007年11月1日版では示されていませんが、国土地理院Webサイト「ウオッちず」では、正確に示されています(2011年6月22日現在の確認)。

以下ポイントを述べます。

1.三峰川林道を塩見新道入山口まで入ります。駐車スペースは河畔に十分にあります。バスの終点の伊那里から20K近くありますので、歩くとなると相当しんどいです。

2.ゲートから左岸の林道を歩きます。両側は切り立った岩壁になった所や滝(写真1)があり、迫力があります。巫女の淵の霊水(写真2)で取水します。

Photo

写真1:林道の落ちる滝。

Photo_2

写真2:巫女の淵の霊水。

3.大黒沢を渡って三峰川左岸の登山道に入っていきます。高巻を注意して通過し、再び三峰川河畔に降り、土砂の押し出された沢を越え、再び平坦になった河畔からマークに従って取り付きます。

4.入山では取り付き点を探すのが難しくお勧めしませんが、下山の場合河畔に出て水量が少なければ、骨組みで出来た堰堤そのもの、又はその下流側を渡渉すれば高巻を避ける事が出来ます。小屋の皆様はそうされているそうです。

5.ここから特徴の無い急登になります。拙著で「水平道」と書いたのは、コースタイムを分割する為に探したポイントで、大きな意味はありません。登りが続き少しだけ水平に歩く所が其処です。

6.急登から開放され肩に出た所が、「船窪の肩」です(写真3)。その名の通り船窪地形になっています。地形図上では2004m地点から北西へ延びた尾根の勾配の緩くなった所です。

Photo_3

写真3:舟窪の肩。

7.此処からは南南東に延びる尾根の西側の縁を登って行きます。標高2130m辺りで少し東側へ下りジグザグを西側へ戻り南南西へ方向を変えた尾根を登ります。

8.西側に段を見てその先の船窪地形が2247.9mの三角点の近くになります。

9.以降やや幅の広い尾根を、トレースに従って登ってください。2289m地点の先、2300m辺りが拙著の「休憩広場」になります(写真4)。

Photo_4

写真4:休憩広場から更なる登りを見る(手ブレショットで済みません)。

10.ここから急登になります。暫く登って行くとシダの密生した小さな緩い谷筋(写真5)になり、更にダケカンバの斜面を登りきると、権右衛門山の肩の下降点になります。

Photo

写真5:シダの美しい谷筋。

11.権右衛門山は山頂を通らず南側をトラバースして方向を南に変えながら、三伏峠からの主ルートに合流します。拙著では三伏峠から塩見小屋へのルートが真っ直ぐで、塩見新道が直角に合流する様に表記していますが、現場の実際の見た感じは塩見新道が塩見小屋に対して直進的になっています。

12.此処から先は、気持ちの良い岩尾根の登りになります。

以上です

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